【解決事例】遺産預金口座の使い込みを回収した事例

相続した遺産預金の使い込みに対するよくあるQ&Aについてはこちらをご参照ください。

相続した遺産預金の使い込みに対する相手方のよくある反論等についてはこちらをご参照ください。

遺産分割成立後に遺産預金の使い込みが判明したときの考え方についてはこちらをご参照ください。

このようなお悩みはありませんか?

  • 親の死亡直前に、同居の兄弟が預金を不自然な形で多額に引き出している。
  • 使い込みを追及しても、「父の指示だった」「生活費に使った」と反論され、どう対応して良いか分からない。

 本記事は、相続した遺産預金の使い込みが疑われる状況で、他方の相続人に対して不当利得返還請求訴訟を提起し、最終的に返還を勝ち取った具体的な解決事例を、弁護士による詳細な解説と共にご紹介します。
 裁判所が「使い込み」を認める際の重要な判断ポイントも解説していますので、同様のトラブルでお悩みの方はぜひご参照ください。

1.遺産預金の使い込みに関する弁護士へのご相談内容と発覚の経緯

 ※一部事例は変えております。

 父親が亡くなったため遺産分割をしようとしたが,父と同居していた相談者の兄は遺産を中々開示しませんでした。

 そのため相談者の方で残高証明書を取得したところ,父名義の遺産預金(以下「遺産預金」という。)の残高が想定よりも大分少なかったため,遺産預金の取引履歴を取り寄せました。

 そうしたところ,父の死亡直前に,遺産預金からATMの限度額である50万円が連日引き出されており引き出し金の総額は500万円にものぼっていました。

 ご相談者様は,兄に対して引き出された遺産預金について問い合わせたところ,兄は取り扱わなかったため,兄に対する不信感が生じました。

 そこで,使い込まれた預金を兄から返還してもらうため弁護士に相談するに至りました。

2.弁護士の見解:不当利得返還請求訴訟を推奨

 父名義の遺産預金からの引き出しが被相続人の意思に反する場合は,遺産預金の使い込みが認められることになり,引き出した者に対する不当利得返還請求が可能です。

 遺産預金の使い込みに対する争い方(手続)としては,遺産分割調停と民事訴訟があるものの,訴訟で行うことが本来のやり方であり本事例でも訴訟を提起することをお勧めしました。

 不当利得返還請求訴訟を提起した場合,遺産預金を引き出した者からは,遺産預金の引き出しに関与をしていない等の反論がなされる可能性があります。
 もっとも,本事例では父が死亡する直前の引き出しであり,父本人が引き出した可能性が低く、その点はクリアできることが見込まれるため兄に対する請求を行いました。

3.訴訟の展開:相手方の反論と裁判所の判断

 ご依頼後,地方裁判所に対し遺産預金の使い込みを理由とする不当利得返還請求訴訟を提起しました。

 兄からは,被相続人の指示を受けて引出を行い父の葬儀費用等に使用したことや,生前に父から指示された費目に支出した等の反論がなされました。

 これに対し,当方からは,父の葬儀費用に支出された形跡がないことや父から兄に対する指示が存在することの不自然性を主張・立証をしたところ,裁判所は当方の主張を認め,最終的には和解によって解決することになりました。

4.弁護士による解決のポイント解説(「使い込み」が認められる条件)

 遺産預金の使い込みの返還請求訴訟が認容されるためには,遺産預金の引出時期,引出態様,被相続人の生前の状態,相手方の反論内容等が考慮されることになります。

 本件では,遺産預金の引出時期や被相続人の状態からいって不自然な状況が多々あったため,遺産預金の使い込みを理由とする不当利得返還請求が認められる可能性が高いと想定しておりました。

 実際の訴訟においても,弁護士の想定通り兄による遺産預金の使い込みが認められたため,ご相談者様に満足頂く結果になりました。

 本件のように、遺産預金の使い込みに関するトラブルは、証拠収集と法的な立証が極めて重要となります。

 東京都中野区所在の吉口総合法律事務所は、遺産預金(口座)の使い込みを重点分野としており、通帳や取引履歴から不自然な引出を分析し、迅速な返還請求を実現するためのノウハウを有しています。

【無料相談をご利用ください】

 遺産預金の使い込みに関するご相談は、中野区相続無料法律相談に対応している吉口総合法律事務所まで、お気軽にお問い合わせください。

 

無料相談ご予約・お問い合わせ

 

ページの上部へ戻る

トップへ戻る

電話番号リンク 問い合わせバナー